京都鉄道博物館へ行く ~その1~ 0系新幹線

 おでかけ@関西京都府

自他ともに認める鉄分多めな私ですが、やはりここへ行かない訳にはまいりません。

西の鉄の聖地、京都鉄道博物館

梅小路蒸気機関車館から鉄道博物館に変わってから初めて行きましたが、以前弁天町にあった交通科学館の鉄道部門が移転してリニューアルしたみたいな。

券売機で入場券を買おうとしたら・・・

割引対象のカードを持っていると1割引きになるとか。

どんなカードが割引になるのか聞いてみると、EX予約用に作ったJR西日本が発行しているJ-WESTカードも対象になっていたので、1,200円から10%OFFの1,080円に。

カードは入場するときにチケットと一緒に見せればOK。

エントラスホールから入り最初のプロムナードには、C62形蒸気機関車と・・・

クハ86形電車と0系新幹線がお出迎え。

まずは思い入れ深い0系新幹線をじっくり見てみます。

0系新幹線は1964年の開業時から1986年まで改良を重ねながら22年間製造されましたが、この21形1号車は昭和39年に最初に製造された1次車。

真正面から見た顔つきは、長い間新幹線のピクトグラムにもなっていた。

だんご鼻とも呼ばれる先頭形状ですが、目のように見えるこの前照灯が愛らしい表情を醸し出している。

開業当初の0系は、側面の行先表示が方向幕ではなく、金属板を挿しこむサボ式だった。

展示車にはサボは入っていませんでしたが・・・

埼玉の鉄道博物館には、サボが入った状態で展示されています。

サボは高速走行時に脱落する可能性があるためその後使用は中止され、方向幕が取り付けられるように。

座席は銀と紺のモケット地の転換クロスシートで、リクライニングは出来なかった。

転換式なので背面も座席の背もたれになり、今では当たり前になっている背面テーブルやネットもなかった。

客室とデッキの間のドアには『自動』のシールが貼られていますが、開業当初は手動だったので大きなドアノブも付いている。

開業当初の車両には、側面に非常口もありました。

車内側から非常口を見ると、壁に取り付けられているテーブルがたためるようになっている。

ちなみに台湾や中国の高速鉄道では今でも非常口がありますが、どちらも窓をハンマーで破って脱出するタイプです。

デッキには、冷水器が置かれていました。

この水を飲むための紙コップは、封筒のようなぺったんこの紙だったので置くことができず、飲み切るまで手を離せないという今から見るとかなり斬新。

酒豪揃いの地域では、盃が円すい形で底が尖っているので、飲み干すまで置けなかったりしますが、まさか新幹線でも同じようなことになっているとは面白い。

この冷水器、本館でも展示されています。

解説にある通り、今では水は買うものですが、昭和の頃から見たら、水を買うなんて考えられない光景でしょうね。

21形の後ろには16形グリーン車。
鉄道系の博物館では新幹線の先頭車はお決まりですが、中間車のグリーン車はなかなか珍しい。

東海道新幹線が16編成化されてしばらくして12号車がグリーン車になりましたが、展示されている12号車のドアを見て、思わず 「これ、ベストテンの中山美穂のやつやん!」 と言うてもうたり。

シートはゴールデンオリーブ色の回転リクライニングシートで、ヘッドレストだけでなく肘掛けにも白いカバーが付いているところに時代を感じる。

背面テーブルはなく、ネットが取り付けられている。

テーブルは肘掛けに収納されています。

フットレストも装備されていますが、使い勝手はどうなんでしょう?

グリーン車の客室扉は当時のまま手動式ですが、引き戸ではなくデッキ側に押して開くタイプ。

グリーン車の後ろには、ビュフェ車。

9号車の号車札が付いてますが、13号車がビュフェ車になっていた編成もある。

山側の窓にカウンターとイスが並ぶ。

海側には厨房があり、軽食を提供していました。

ビュフェ車といえば、スピードメーター。

アナログ式のスピードメーターに、小さい頃の私も心弾ませながら見てたなぁ。

編成記号がビュフェ車の業務用扉に表示されており、これはH2編成。

当時の編成記号は製造会社別に振り分けられていて、Hは日立製作所製。

開業1番列車のひかり1号がH2編成で、編成記号を知らない記者が「ひかり2号」と勘違いしたのはつとに有名。

最後の東京方先頭車の16号車は、車内に入れますが・・・

車内は展示室に改造されてしまっており、通路も山側にオフセット。

新幹線開発の様子が解説されている。

1000形試作車の模型も展示。

台車やパンタグラフなども展示されてますが、その中で・・・

普通車の新旧座席も。

簡易リクライニングシートになり山側席は回転できるようになりましたが、リクライニングさせると座面が前に動き、足元が狭くなるという。

小さめの背面テーブルが装備されるようになりましたが、当時はこれでもかなり便利でした。

最後に0系の運転台へ。

左手ブレーキ、右手マスコンレバーとともに特徴なのが、ATC車内信号付きの速度計。

正面窓側に予備の速度計があるところに、バックアップを考えた設計思想が伺える。

二人乗務ができる、まさに助手席も。

助手席側に各種機器のスイッチが並ぶ。

この16号車はH1編成。車掌スイッチの塗装の剥がれ感がカッコいい。

交通科学館があった頃、展示されている0系新幹線の前に立ち父親に写真を撮ってもらいましたが、自分が父親になり、同じ場所で今度は自分の子どもの写真を撮ったりして、かなり思い入れの深い0系新幹線です。

半ズボン姿に昭和を感じる自分。

その2へつづく

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Posted by 管理人