函館市青函連絡船記念館摩周丸は楽しすぎる!

 乗り物@船, おでかけ@北海道北海道_202304

函館朝市でおいしい海鮮丼を食べたあと(記事)、旧函館岸壁に係留・展示されている青函連絡船摩周丸を見学することに。


現在の施設名は「函館市青函連絡船記念館摩周丸」というらしい。

摩周丸は1965年に就航し、1988年の青函連絡船廃止まで現役でした。

終航時、煙突にはJRマークが掲げられてましたが、国鉄のJNRマークに戻されている。

やっぱりJNRの方が似合うな。

船首付近は修繕されたこともあり、錆も少なく比較的きれいですが・・・

船尾に向かうにつれて錆が目立ってきて・・・

船体外板のつなぎ目からも錆がにじみ出て・・・

船尾はかなり傷んでいる様子。

青函連絡船は船尾から貨車を搭載できるようになっており、岸壁側のレールと接続するためのレールが出てる。

鉄道車両を載せるための可動橋自体は撤去されてますが、可動橋の主塔部分のみ現存。

ただ、主塔を支える脚や岸壁のコンクリートの傷みも激しいようで。

かつてはここに函館本線からのレールが伸びてました。

あまり時間はないけれど、摩周丸の船内を見学してみます。入館料は大人500円也。

ただ、船内へ通ずるこの階段も錆が目立ってますが・・・

これを支える鉄骨も錆が激しく、ほぼ朽ちてるんじゃないかと思う部分も。

2年前に、青森側で保存されている青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸にも行きましたが、まだ八甲田丸の方が保存状態がいいようで。

売店で入場料を払い、いよいよ船内へ。

乗船口には、メモリアルシップ摩周丸のオブジェと近代化産業遺産と機械遺産認定証が。

2階乗船口から階段を上がり3階へ。

3階は展示ホールになっており、青函連絡船の資料が展示されている。

地図に埋められた電球が光って、船の現在位置と観光名所を教えてくれる。

グリーン自由席はリクライニングしない二人掛けで、キハ81系の2等車みたいな座席。

背面の小さな折り畳みテーブルもキハ81系と同じですが、テーブル間の灰皿は撤去されている。

グリーン指定席はリクライニング、肘掛収納テーブル、フットレスト付きの一人掛け座席。

ヘッドレスト横の読書灯が先駆的。

リクライニング角度が65度もあるので、背面にはテーブルも網もない。

寝台の毛布で飾りを作ってしまう職人の技も。

国鉄時代のポスターを見ると、青函連絡船ではなく「国鉄連絡船」と表記。

繁忙期は毎日往復20便もあるのスゴ!

運賃・料金の変遷を見ると、昭和40年代の高度経済成長がよくわかる。

明治41年に3等運賃1円で開業し、昭和63年に廃止された時には2000円に。

昭和63年3月13日、最終日の航海の記録。

手書きの運航記録を見ていると、当時の様子がぼんやり浮かんできたり。

乗船券などの切符類。

青函連絡船運航最終日の下り最終便だった八甲田丸の乗船証明書。

同日、上り最終便の羊蹄丸の乗船証明書。

普通席はザコ寝。

青函連絡船のダイヤグラムが黒板にチョークで書いてある。

4階の甲板には、摩周丸に取り付けられていた可変ピッチプロペラとアンカーチェーン。

実物見ると迫力あるわ~

操舵室にも入れますが、ここが何とも楽しすぎる!

操舵室からの視界と、操舵するための機器が並ぶ。

これらの機器が実際に操作できるのがすごい。

舵を操作するジャイロパイロットは、ホイールを回すと連動して舵角表示器も動く。

両方のレバーでプロペラのピッチを変えたり、中央のレバーで船首のバウスラスターを操作することで、船の向きを微調整できる。

ステアリング・テレグラフは、操舵機がある場所との連絡を取るための機器。

エンジン・テレグラフは機関室と、ドッキング・テレグラフは出入港時に船尾との連絡に使われる。

昔のアニメや特撮なんかでよく見たような、くるくる回るレーダーの表示器。

でっかい受話器がたくさん並んでるところに昭和を感じる。

アナログの主軸回転計は左舷側、右舷側の2つある(写真は左舷側のみ)。

実際の様子を思い浮かべながら操舵室の機器を操作していると時間を忘れてしまうほど楽しいのですが、そろそろ時間がなくなってきたので、心惜しいけど先を急ぎます。

操舵室の後ろには無線通信室。

この無線機も触ることができ、モールス信号も打てます。

子どもの頃、大阪・弁天町にあった交通科学博物館でも展示物の操作ができたので、毎月のように通って脳内でシミュレーションしながら遊んでましたが、この頃に戻ったような気分で大いに楽しめました。

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Posted by 管理人