W223新型Sクラスのボディー素材

クルマ

ドイツ車のフラッグシップモデルとなると世界最先端の技術が投入される訳ですが、新型Sクラスもしかり。

ボディー構造を見るとほとんどがアルミで、鉄はかなり少なくなっています。


その鉄も超ハイテン材が使われていますが、AピラーとBピラーに使われている熱間圧延形ハイテン鋼の引っ張り強度はどれくらいなんでしょうか?

ヨーロッパのスチールメーカーのYouTubeを見ると、もしかしたら2000MPa級の可能性も?!

メルセデスで特徴的なのは、CFRPをほとんど使っていないこと(全く使われていないかもしれない)。

BMWは一時積極的にCFRPを使っており、i3は世界初のオールCFRP製の量産車と言われていますが、実のところアルミの上にCFRPを乗っけてるのが実情で、結局、その後の7シリーズでは金属の補強でしかCFRPは使われなくなりました。

世の中の流れはオールCFRPではなく、鉄やアルミなどの金属とCFRPを併用するマルチマテリアル化の方向へ進んでおり、実際、ヨーロッパのCFRPの展示会でも、中身は金属とのマルチマテリアル素材の展示会でした。

マルチマテリアル化で異素材同士を接着させるためには従来のスポット溶接ではダメで、機械締結や摩擦接合をしながら接着剤を使うウェルドボンド接合を特にヨーロッパ車は積極的に使います。

聞くところによると、S560では剛性アップを目的に総延長で291mの接着剤が使われていますが、新型はさらに増えていることでしょう。

ちなみに、レクサスLCは73mだとか。

接着剤は樹脂なのでどうしても経年劣化するんですが、ある車種では、7年落ちの中古車では接着強度が半分強に、14年落ちでは半分以下まで劣化していたらしい。

なので、ウェルドボンド接合された車種の場合、中古車の経年劣化には要注意。

そんな感じで、フラッグシップモデルではどんな技術が投入されているのかをチェックするのも楽しいもんです。

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Posted by 管理人