善光寺へ参拝したら、参道で出来立てのそば饅頭が食べられなくなってた@長野
フォッサマグナパークから関東へ向かう途中、長野県で有名な観光スポット『善光寺』へ行ってみた。
善光寺へは高校の修学旅行でスキーした帰りに立ち寄って以来なので、何十年ぶりか。
「善光寺」の名前が付いたスクランブル交差点から参道に入ると、まず見えてくるのが仁王門。
扁額には善光寺の山号の「定額山」と書かれている。
仁王門の仁王像は、筋肉の明暗がはっきりしており立体感が強調されていて、さらに仁王像の前の目の細かい金網のせいか、実際に見ると3Dホログラム感がすごい。
特に阿形の方が3Dホログラム感が強め。
一般的な仁王像は門に向かって左に吽形、右に阿形が立ってますが、善光寺の仁王像は立ち位置が逆になってます。
その奥には山門が。
ちょうどゴールデンウィークの時期で、花まつりが開催中でした。
善光寺の鳩字の扁額は「善」の文字が牛に見えることで有名ですが、三文字の中に鳩が5羽隠れていることはあまり知られていないようで。
他の参拝者が話しているのを聞くと、善の字の2羽しか見つけられていない様子だった。
善光寺は創建以来幾度も火災に遭いその度に再建してますが、現在の本堂は江戸時代中期の1707年に建てられたものだそう。
東日本最大の木造建築物だけあって、そばで見ると威厳と迫力がある。
ちなみに、日本最大の木造建築物は奈良・東大寺の大仏殿で、関西人の私は東大寺の方が見慣れてます。
本堂の中は撮影禁止なので写真はありませんが、本堂内陣とお戒壇巡り、善光寺史料館へ入れる参拝券(大人600円也)を買い、まずは150畳ほどある広い内陣で、御本尊の部屋である瑠璃壇と善光寺を開かれた御三卿にそれぞれご焼香をして参拝。
その後、内々陣の右奥から御本尊の瑠璃壇の真下を通るお戒檀巡りへ。
急な階段を下ると、自分の手すら見えないほどの暗闇の中を歩き、御本尊と結縁を果たして極楽往生の約束をいただく「極楽の錠前」を触ってきましたが、道のりはとにかく真っ暗で何も見えず、どっちに進めばいいか、前に人がいるかどうかも全くわからない。
それより辛かったのは、お戒檀巡りの回廊は天井が低く頭をぶつけてしまうので、ずっと中腰で進まなければならなかったこと。
出てきたら汗だくになってました。
ドリフなら背後からミイラに棒で殴られてもおかしくないほど真っ暗でしたが、本当に自分の手すら見えないほどの真っ暗な環境ってあまりないので、いい経験になった。
本堂を出て山門を後にし参道のお店を見ていると、行く時にあった違和感がより強くなる。
前回、30年以上前に来た当時、善光寺の参道ではそこらじゅうで名物のそば饅頭を蒸していて、湯気といいにおいが漂い、出来立てアツアツのそば饅頭がおいしかった記憶があったんですが、その湯気とにおいがなくなってしまってる。
唯一、そば饅頭を試食販売してたお店のご主人に聞くと、今は店先で蒸すのをやめてしまったそうで、アツアツのそば饅頭はもう食べられないという。
どの店も、普通の土産店に並んでいるような箱入りのそば饅頭しか売ってませんでした。
参道を出たところにある善光寺交差点に戻って来ましたが、この信号の横に掲げられている「善光寺」の文字が山門の扁額と同じく鳩字なのがいい。
そば饅頭の現状を教えてくれたお店でそば饅頭を買って帰りましたが、そのまま食べるのも寂しいので、ヘルシオのウォーターオーブンで蒸して温めてみる。
温めないで食べるよりもはるかにおいしくなるけれど、これが善光寺で食べられないのが何とも残念。
コロナの影響もあったのかもしれませんが、時代の流れですかね。