初代のぞみ 300系新幹線が引退するので乗り納め
平成4年に『のぞみ』としてデビューした300系新幹線。
デビュー当初はトラブルが頻発したものの、『ひかり』を押し退け東海道新幹線のエースに。
しかし20年の月日が経った今ではN700系が主力となり、ついにこの3月のダイヤ改正で300系が引退することが決まりました。
そこで引退を前に、山口県への出張に合わせて300系の乗り納めをすることに。
新大阪から徳山までのきっぷを買います。
岡山以西へ行く300系は6:50岡山始発のこだましかないので、これに乗るために新大阪6:00発のみずほで岡山へ。
新大阪から西へ行く新幹線の始発列車が、6:00発のみずほ601号。
EX予約ではみずほのきっぷは買えないのがクセもの。
車内で売ってるテレカのデザインは、『300km/h新幹線 500系のぞみ』と書かれてる。
今ではもう切り刻まれてこだま化されてしまった・・・
九州直通N700系の指定席は2×2列で、幅もグリーン車並に広い。
新大阪から45分で岡山へ。
みずほ601号の向かいのホーム、こだま727号に乗り換え。
こだま727号博多行きは16両編成の・・・
車体側面まで回り込む運転室窓と運転室上の静電アンテナは300系までの特徴で、以降の新幹線では見られなくなった。
JR西日本の新幹線車両はLED式の行先表示器がほとんどですが、唯一300系は幕式。
ちなみにJR東海の300系J編成は、茶色系のシート生地。
実はワタクシ、JR東海300系J編成の座席シートの開発に関わったことがありまして、この座席、かなり画期的なコンセプトなんですけどね。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。
なので、この300系の茶色いモケット生地を反物のまま持ってたり。
新幹線マニアでも、モケット地を反物のまま持ってる人は少ないだろう。
この生地でクッションを作りました(笑)
グリーン車にはフットレストがありますが、シート台座に固定されているタイプで高さ調整ができない。
J30編成以降の車両では、フットレストは前の座席背面に取り付けられていて高さ調整が可能。
肘掛けにはオーディオスイッチ。
JR西日本の車両は、なぜか肘掛け上面に読書灯スイッチがある。
3号車と11号車にあった車販準備室。
今では使われなくなりましたが、この扉の中に棚があり、弁当などが売られてました。
トイレは循環式洗浄ですが、水を流すと便器の中のフタが開くのがおもしろい。
まだ真空式ではないので、中川家礼二の『新幹線のトイレ』みたく、
シャー コッ!
とはいわない。
6:50 こだま727号は岡山を出発。
岡山を出た時は貸し切り状態でしたが、途中から通勤客がたくさん乗ってくる。
真冬の寒さで冷えてたせいか、トンネルに入ると湿気で外側が一気に曇り、水滴が流されて行く。
300系はトンネルに入ると揺れが激しくなり、本も読めなくなるくらい。
トンネルでなくても対向列車とすれ違う時に「ドン!」という音とともに揺れるので、油断してるとちょっとビックリしてしまう。
以前は加減速時に「ブーーン」というノイズ音がうるさかったけど、これは改善されたみたい。
そんなウィークポイントも、今となっては萌えポイントに。
徳山までのきっぷを買ってましたが、1つ手前の新岩国で下車。
最後部の赤いテールライトは、0系から300系まではヘッドライトの前に赤いガラスを置くタイプ。
折り返し時にヘッドライトとテールライトの切り換えシーンを見ることができたけど、500系以降はヘッドライトとは別にLED式のテールライトになったので、切り換えシーンが見られなくなってしまったのは寂しい。
0系はすでに退役し、100系もこの3月で引退するということは、もうヘッドライト/テールライトの切り換えをする車種が見られなくなるってことかい?
主要駅のホームには安全柵がありますが、通過線のある駅にはホームの柵がないので邪魔にならずに車両を眺められる。
よく考えると、300系は最後まで短編成化されずに使命をまっとうする初めての車種かも。
16号車のバッチを付けたまま引退できるのは幸せかい?
出発する300系をお見送り。
300系はヘッドライトよりテールの方がカッコイイ。
ウチの長男が小さい頃はよく新大阪へ新幹線を見に行きましたが、狙いはやはり300系。
一緒に写ってるのはJ41編成。
のぞみ用に開発された300系がデビュー20年で引退してしまうとは、0系や100系の寿命と比べるとかなり早い。
引退とはなんとも寂しいですが、時代のニーズに応えようとすると、仕方ないのかね。
おつかれさまでした。