沖縄で真っ赤なマスタングのオープンカーを借りる

 クルマ@レンタカー・カーシェア・代車フォード,沖縄202403

去年、沖縄での移動の足に『ヒートスポーツレンタカー』で真っ赤なポルシェのオープンカーを借りましたが(記事)、今年は真っ赤なフォード・マスタングのオープンカーを借りてみた。

なんだかアメ車に乗りたい気分だったので。
(ヒートスポーツレンタカーの公式サイトでこの車のナンバーがそのまま写ってるので、このサイトでも目隠し加工はしてません。)

レンタカーでオープンカーを借りるとありがちなのが、幌が結構傷んでたりする。

まあ、これくらいならアメ車らしくていい。

幌を開けるには、室内に幌をロックしているグリップがあるので・・・

グリップを起こして回してロックを外し、マップランプ横にあるスイッチを押すと電動で開閉します。

左右のサイドウインドウとクォーターウインドウが4枚とも開いて、幌が開く。

やっぱりオープンカーは屋根を開けた方がカッコいい。

アメ車らしい直線基調のボディーライン。

個人的にクーペは斜め後方からの姿が一番美しいと思う。

後にいろんな車に影響を与えた縦3本のテールレンズと、颯爽と走る馬のエンブレムがマスタングらしくてカッコいい。

4シーターではあるものの、後席には足を入れるスペースはなく、実質荷物置き。

フッカフカでコシの無い本革シートもアメ車っぽい。

4シーターのオープンカーは、パリピ感が強めに出るな。

閉める時も電動で幌が閉じてから左右の窓が閉まりますが、この車、右後ろのクオーターウインドウが最後まで閉まり切らず、少しすき間が開いてしまう。

なので、クオーターウインドウを手でグイグイ!と引っ張って出さなければならないという。

この辺がとてもアメ車らしくて愛らしい。

ボンネットフードにダクト穴が開いていて、アメリカンマッチョな雰囲気もありますが・・・

アメリカンスポーツの代表格でもあるマスタングも、今どきは2.4L直4DOHCターボにダウンサイズされ、5リッターV8エンジンから鳴るOHVのタペット音とドロドロ言わせてガソリンぶち撒いて走るアメリカンマッスルカーのイメージはどこへやら。

とはいうものの、上位グレードにV8エンジンを搭載するハイパワーモデルもあり、直4だと結構エンジンルームがスカスカ。

トランクは底が浅いけど・・・

奥行きはあるので、それなりに実用性はありそう。

ゴルフバッグは無理っぽいけど。

タイヤサイズは235/50 R18で、18インチで50なところはアメリカンっぽい。

レンタカーだからか、中華タイヤを履いてました。

ドアを開けるとMUSTANGのプレートがカッコいい。

アメ車といえば左ハンドル!ってな訳で、今回は左ハンドルに乗りたいと思ったのもマスタングを選んだ理由のひとつ。

2014年に当時のオバマ大統領が来日し「日本にはアメ車が走っていない」と安倍首相に詰め寄ると、安倍首相は「BMW、ベンツ、フォルクスワーゲンなどいくらでも外国車は走っている。みんな右ハンドルに変えたり努力をしているのに、アメ車は左ハンドルのまま売ろうとしている。CMも流さないしモーターショーにも出さないし、努力をしないで売れる訳ないでしょう」と返し、オバマ大統領を黙らせたという逸話は有名。

そんなやりとりのせいかどうかはわかりませんが、最近はアメ車でも右ハンドルが増えてきました。

フォードのマークじゃなくマスタングの馬のエンブレムが付いてるところがいい。

すごく柔らかい触感の本革ハンドル。

まるで、昔のビヨンドマックス(野球バット)みたいなブヨブヨとした感触。

10速ATですがシフトレバーにマニュアルモードはなく、ステアリングのパドルでしか操作できない。

アメ車にしては意外とコンパクトなセンタートンネルで、サイドブレーキはレバー式。

上からオーディオ関係のスイッチ、エアコン、シートヒーター&クーラーのスイッチ、スタートボタン、ハザード、ドライブモード切替スイッチ。

エアコンの設定温度は「24.0°」となってますが、一応摂氏でした。

左ハンドルだと、アクセル側がちょっと窮屈かな。

助手席の前にもMUSTANGのプレート。

この車、Fordのエンブレムが見当たらないなぁと思ったら、フロントガラス上部にあった。

スピードメーター(GROUND SPEED)はマイル表示で、内側にkm/hの目盛が併記。

50km/hで走ってるつもりで実は80km/h出てた!ってことのないよう、注意しなければなりません。

タコメーターは6500rpmまで回せます。

REVOLUTIONS PER MINUTEと省略せずに書いてあるのがいい。

タコメーターとスピードメーターの間にはディスプレイがありますが、いろんなメーターが出てきて楽しい。

運転していて一番楽しいのが、ターボ車らしい連成計。

運転してる間、常に動いてるし、ゲージじゃなくアナログメーター風の針が動くのがいい。

シリンダーヘッドの温度って、いわゆる水温のことかえ?

吸気温計もなかなか珍しい。

エンジン油温は数字ではなくゲージで表示。

ミッションオイルはアナログ数値で表示。

コールド側が青くなってると、暖気を意識してしまいそう。

電圧計はあまり動かない。

空燃比計はかっちょええ!

よっぽどの車好きでないと、何のことかわからないかも。

ドライブモードはNormal、Sport+、Track、Drag Strip、Snow/Wetの5つのモードがありますが、それぞれ試すことはできず。

また、ドライブモードとは別にステアリングフィールもNormal、Sport、Comfortで選べます。


さて、ひっさしぶり(7年ぶり)の左ハンドルに少々緊張しながら運転してみると、意外と運転しやすい。

ターボのレスポンスは良くて、軽くひと踏みするだけで下からターボっぽいトルクが出て加速していく。

ボディ剛性は高くそれなりに硬さもある足回りですが、ドイツ車とは違いしなやかなのに良く踏ん張るので、街乗りが楽チン。

そういえば、Z34フェアレディZも同じような乗り味だったな。

アメリカ向けだと、こんなセッティングが好まれるのかも。

車自体のコーナーリング性はいいのに、シートのホールド性がゼロなせいでコーナーを曲がると運転手の体が遠心力で持って行かれるため、結果的に減速しないと曲がれないというところもアメ車っぽい。

あとは、ドアミラーが小さくて、さらに角のサブミラーも見にくく、写っているところと実際の位置関係を把握するのが慣れるまで難しい。

助手席側も同じですが、これでもなかなかの死角がある。

ガソリン給油口は、内キャップがないタイプ。

一応内側から閉まるフラップが付いてますが、きっちり密閉してる感触はないな。

ふたを開けたらそのままノズルを挿して給油します。

今回153.7km走って15.48L入ったので、燃費は9.93km/L。
今時の2Lターボにしてはそれほどでもないけど、アメ車にしてはいい方なんでしょうか?

フッカフカでホールド性のない本革シートとか、窓が最後まで閉まらないとか、走行中の内装のガタピシ音もあって全体的に雑な感じもありますが、アメ車は雰囲気を楽しむ車だし、雑なところも含めて魅力なのかも。

今回、左ハンドルのアメ車に乗ったら神経すり減らしてもう乗りたくなくなるかな、と思ってたけど、意外とありやなぁ。