近鉄の観光特急『青の交響曲(シンフォニー)』に乗って吉野へ
先日、天王寺で用事があったんですが、これが終わったのが14時前。
そこでふと思った。
この時間やったら、あの電車に乗れるんちゃうん?!
と、思い立ち、急遽ネットで予約したのは、近鉄の観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」。
残席は少なかったけど、無事2席買えました。
3両編成の特急青の交響曲(シンフォニー)、16200系が停車中。
濃紺と金色で重厚感のある雰囲気ですが、元々通勤用一般車の6000系を観光特急用に改造された車両。
中央のエンブレムは吉野駅にある柄がモチーフで、スカート部の金色の飾り板にはスリットが入り「ツタンカーメン」と呼ばれているらしい。
近鉄特急に多く採用された進行方向右側の行先表示は、方向幕ではなく1枚ずつ札を手で入れ替えるようになってます。
元々4ドア車だったのを1つだけ残してあとは全て埋められ窓になりましたが、元々ドアだった部分の窓は少し幅が狭くなっていて、かつての面影が感じられたり。
編成両端の1号車と3号車は座席車になってますが、中央の2号車はラウンジ車になっており、窓の高さが通常の半分程度に。
ラウンジのソファーに座った時にちょうど目線の高さになる位置に窓を設けることで、電線などが見えずに景色を楽しめるんだとか。
列車名が「シンフォニー」なだけに、停車中ずっと明るく爽やかな曲調のシンフォニー(ハイドンの交響曲第101番「時計」第二楽章)が車両のスピーカーから繰り返し流れてるという演出。
14:10 大阪阿部野橋駅を発車。
元々ロングシートがあった場所は進行方向を向いた座席で、座席幅も前後間隔も広く、今時の座席には珍しくふっかふかの座り心地。
肘掛けやショルダーグリップは木のようですが、実は竹材が使われているという。
緑色のモケットシートはピーマンをモチーフにしており、確かに背もたれがピーマンっぽい。
ピーマンをモチーフにしたシートなんて、初めて聞いた。
シートを後ろから見ると上縁がピーマンのようになってますが、これは吉野の山々を表しているそうで。
元々ドアだった部分には、テーブルを備えた向かい合わせのサロン席。
元々ドアがあった場所は窓の幅が狭いので、サロン席になったという。
2人用のテーブル席も。
テーブルの上のランプは車内の照明ではなく、外から見た時の演出なんだとか。
ソファーとテーブルの席が並び、間接照明の飾り天井や壁面の立体造形の装飾にこだわりを感じる。
ソファーに座った時の目線に合わせて窓が細長くなっており、景色は見えるけど線路脇の電線は見えにくくなっている。
残された側扉は窓の形状が変えられ、縦長のスリットのようなガラスに変更。
食事やオリジナルグッズなどを販売してる。
オープン直後からお客さんが来るので、早めに並ばないと買うまでにかなり時間がかかる。
お昼を食べてなかったので、奈良 大和肉鶏カレーを買う。税込1,400円也。
青の交響曲オリジナルラベルのミネラルウォーター付き。
辛さはほどほどですが、深みのある味わいでおいしい。
車内限定販売のオリジナルサイダー、ブルーシンフォニー。550円也。
爽やかな味わいのソーダですが、まさに青の交響曲を表したドリンク。
2種類のマカロンとドリンクがセットになったマカロンセット。900円也。
奈良の和菓子店『柿の専門いしい』の西吉野の柿スイーツセット。900円也。
ひと口サイズの干し柿「郷愁の柿」は、柿の甘さが凝縮されていて・・・
六田駅に到着すると、思わず「無駄無駄無駄無駄」と言うてもうたり。
近鉄特急では途中駅に停車する前、ファミコンみたいなピコピコ電子音でメロディーが流れてから到着のアナウンス。
終点の吉野駅到着前は、途中駅とは違ったメロディーでアナウンス。
行き止まりの車止めがある櫛形ホーム。
奥の壁には、青の交響曲のヘッドマークにもなっている模様がずらり。
15時を過ぎると、吉野で下車した人より吉野から帰る人の方が多いようで。
1時間16分の観光列車旅でしたが、なかなか楽しく過ごせました。