紀伊勝浦駅からバスで『熊野那智大社』と『那智の滝』へ行く

 乗り物@バス, おでかけ@関西熊野御坊南海バス,和歌山県

紀伊勝浦で一泊した翌日、熊野那智大社 と 那智の滝 へ行くことに。

紀伊勝浦駅の対面に熊野御坊南海バスのりばがあり、ここからバスで向かいます。


発車10分前の9:40にバスが来た。

中扉横のLED行先表示器には、那智山青岸渡寺の三重塔と那智の滝が描かれてるじゃないか!

9:50に紀伊勝浦駅を発車しましたが、那智山へ向かう人は意外と少なめ。

観光客も大門坂で降りる人が多かった。

市街地を抜け山道へ入って行くと、勾配のあるつづら折りの道路を華麗なハンドルさばきで上がっていく。

10:18、終点の那智山に到着。


バス停からバス通りを少し戻ると那智大社への参道入口がありますが、角を曲がると・・・

ものすごい長い階段が!

これくらいなら大丈夫かな?と思いつつ階段を上がると那智山参拝道案内がありますが、どうもまだ半分も行ってない様子。

その先には、さっきより傾斜がきつく先の見えない階段が!

10月ですが汗をかきながら階段を上がると、踊り場のように少し傾斜が緩くなる場所がありますが、またその先に急な階段が!

息を切らしながら上がると、ようやく最初の鳥居が見えてきた。

あとどれくらい行かなあかんのやろ?と心配になったので・・・

ここで少し休んで息を整えます。

鳥居の脇には『世界遺産 熊野三山 熊野那智大社』の石碑。

神社の参道は右側通行のところと左側通行のところとまちまちですが、一説によると手水のある側を通るらしい。

ここは左側に手水があるので・・・

「左側をお通り下さい」と促される。

再び先が見えない階段が続きますが、この辺りは段差は小さめなのでまだ大丈夫。

ところが、ゆるい階段と思い油断していると、その先には今までで一番急な階段が、まるでラスボスのように立ちはだかる。

どうもこれが最後の階段っぽいので、力を振り絞って挑みます。

段差が大きめなので結構しんどい。

階段を上がり切ると、そこには熊野那智大社の社殿があり、ようやくゴール。

参拝するのに軽く修行の要素が含まれてますが、参道の階段は467段あるらしい。

そらしんどいわ。

境内には爽やかな風が吹いていて、景色もいい。

新宮駅のホームにあった絵馬と同じ絵馬があった。

礼殿へお参り。

礼殿の奥に御本殿が並んでおり、熊野の神様のお使いとされる八咫烏も御縣彦社(みあがたひこしゃ)で祀られています。

幹回りが8.5mある大樟の中が空洞になっており、ここを絵馬か護摩木を持って胎内くぐりができる。

私も入りましたが、中は狭いので大きい体で通り抜けると木に触ってしまい服が汚れてしまうという。

まあ、それもご利益のうちと思って有難く頂戴しましたが。

熊野那智大社の門を出ると、隣接して『青岸渡寺』の境内へ。

本堂の前には抹香が焚いてあったので本堂へ上がる前に焼香しましたが、その様子をじっと見ていた欧米系外国人が私の後にマネをして焼香してたのはちょっと面白い。

青岸渡寺も世界遺産の一部で、石碑が建ってます。

本堂の裏に回ると、那智を代表する風景の那智の滝三重塔が・・・ あれ?

ちょうどこの時、三重塔は朱の塗り替え工事中で足場が組まれており、今しか見られない姿になってるという。

苦労して上ってきたワタクシに今しか見られない貴重な姿を見せていただくというお気遣いは有難いのですが、ワタクシはいつものお姿を見せていただければ十分でしたのに。。。

那智の滝の水を囲うように虹が出てました。

これまた工事中の仁王門を抜けると・・・

今しか見られない姿の三重塔へ。

今年の年末に塗り替えられた三重塔が見られるようになります。

世界遺産であることばかりに注目しがちですが、ここは昔っから「吉野熊野国立公園 那智山」ですよ!と改めて認識することができるいい石碑。

ここから歩いて那智の滝へ向かうため、かなりの急勾配の車道を下ると・・・

林の中をショートカットできる階段があるので、ここを下って行きます。

ただ、世界遺産の熊野古道の雰囲気が味わえる石段は、石の高さが揃っておらず、元々の石そのものの形状が生かされているので、結構歩きにくい。

平らなところでも石につまづくか、足首をひねってしまいそう。

その先には、さらに熊野古道の雰囲気を存分に体感できる階段が林の中を下っています。

一段一段の高さが高く、しかも踏面が平らではないので片足ずつゆっくり足を出し、さらに足をひねらないように慎重に体重を掛けながら下って行かなければなりません。

ほんの十数段下っただけでも、なかなかの高さを下りてくる。

さらには、2本の巨木に挟まれた場所も。

この巨木、一本は高くまっすぐ伸びた杉ですが、もう一本は切られてしまってる。

狭くて急な巨木の間の階段を抜けると、さらに石が不揃いに。

足をくじかないよう慎重に下るため時間は掛かるけど、ケガしないようにすることが第一。

階段はカーブしながら林の中を続く。

こんな石段を上って行くのはさらにしんどいので、先に熊野那智大社へ参拝してから下って行くのがいいのではないかと。

ようやくバス通りに出てきた頃には、下りの階段なのにゼェゼェ言いながら汗だくに。

最後の石畳も決して整ってはいないので気を抜かずに。

バス通りに出ると、すぐに那智大滝の石碑と鳥居が。

『熊野那智大社別宮 飛瀧神社』の扁額。

鳥居をくぐると飛瀧神社の解説も。

ここでは右側通行でした。

さらに石段を下って行きますが、さっきの林の中の石段ほどではないけれどきれいな階段でもないので注意して下ります。

ようやく那智の滝に到着。

飛瀧神社は那智御瀧とも呼ばれ、滝そのものがご神体なので本殿や拝殿はなく、滝に向かって拝礼します。

日本三大名瀑のひとつで落差133mもあり、水量も豊富でかなりの迫力。

滝の上には注連縄らしきものが見える。

途中の岩場に水が当たるとなんとなく体っぽい模様が浮き出ていて、これぞご神体!と想像が膨らむ。

細かなしぶきも漂っていて、マイナスイオンを浴びてる気に。

滝壺から流れてくる水も透き通っています。

水量豊富で迫力のある那智の滝。

滝からの帰路は、下って来た石段を上っていかなくてはなりません。


那智の滝から紀伊勝浦駅へ戻るために、「那智の滝前」バス停から11:44発の紀伊勝浦駅行きのバスに乗ろうと思ったんですが、すでにバス停付近にはここからバスに乗ろうとする乗客で混み始めている。

ちょうどそこへ、麓から那智山行きのバスが上がって来たんですが、那智の滝前を11:44発に出るバスは、この那智山行きのバスが行って戻ってくる便なので、ここは一旦、反対方向の那智山行きのバスに乗り終点まで行くことに。

運賃は1区間分の150円也。

那智山バス停で待ってる人は多くなく、バスを下りて最後尾に並んでも十分座れる。

11:42に那智山を出て那智の滝前に着くと、さっきよりも3倍ぐらいの乗客が並んでおり、バスは立ち客も出てすし詰め状態に。

満員のバスはつづら折りのダウンヒルを進み、大門坂ですし詰め状態は解消されたものの、結局、終点の紀伊勝浦駅まで立ち客は解消されず。

運賃150円を払って逆方向に行った価値は十分にありました。