道の駅 青洲の里で、華岡青洲を知る
先日、業界関係の親睦会に参加しました。
親睦会のメインはゴルフなんですが、私はゴルフをしたことがないので観光組へ入れていただくことに。
観光バスでゴルフ組を降ろしたあと、観光組はまず『道の駅 青洲の里』へ。
今回の足の観光バスは、いすゞ・ガーラの9m車。
9m車は路線バスではなかなか乗れないので、結構萌えた(笑)
この青洲の里には、自ら研究を重ねて完成させた全身麻酔薬「通仙散」を使い世界で初めて全身麻酔手術を成功させた華岡青洲に関する施設があります。
私が最初に思ったことは・・・
華岡青洲って誰?
この道の駅で華岡青洲関連施設に1時間の見学時間があったんですが、バスを降りる時は「1時間もいるかなぁ?」と思ったり。
バスを降りて施設の方へ歩いて行くと、医聖華岡青洲生誕の地 の碑が。
コンクリート打ちっぱなしの建物、フラワーヒルミュージアムへ入ってみる。
まさかとは思いますが、「はなおか」だから「フラワーヒル」ではないよな?
で、そのフラワーヒルミュージアムの中に入ると、通路でおみやげが売っていて・・・
その奥に、華岡青洲に関する展示室があるのですが、これから先は有料ですの衝立があり課金が必要なので、一旦売店のレジへ戻り・・・
展示室は撮影禁止だったので写真はありませんが、華岡青洲が全身麻酔で手術を成功させる前、手術を受ける患者は痛みに耐えながら受けていたらしい・・・
想像しただけで痛い!(>_<)
手術の痛みと病気の苦しみとを天秤にかけた結果、手術しないという選択が多かったかもしれないし、今、平均寿命が格段に上がった一因になっているかもしれない。
その手術の痛みを和らげるため、20年の歳月をかけて曼荼羅華(まんだらけ)を主成分に数種類の薬草をブレンドした麻酔薬『通仙散』を完成させたとか。
この通仙散を使い、世界で初めて60歳の女性から乳がんの摘出手術をしたそうですが、これが外国で麻酔が発明される40年も前だったのが驚き。
今から200年も前から乳がんの手術が行われていましたが、21世紀の今でも乳がんで亡くなる人も多く、やはり早期発見が大切ですね。
春林軒は、華岡青洲の自宅 兼 病院 兼 研究所 兼 医学学校。
春林軒に入門するには、身元引受人の推薦状がないと入れなかったとか。
さらに、独自の掟がありますが、
・一生懸命努力すること。
・他人から与えてもらおうとせず自ら励むこと。
・まずは一般の病気の治療に熟練してから、珍しい病気の勉強をすること。
・書物の内容を十分に勉強すること。
・喧嘩、口論を慎むこと。
・患者には丁寧に接し、なれなれしく失礼な態度は禁止。
・淫欲の情を起こしてはならない。
などなど、今でも当たり前のことが書かれていることから、人は200年も昔から変わってないんですね。
薬研や乳鉢が薄暗い部屋に置かれていますが、当時の照明は陽の光が頼りだったので、こんな雰囲気だったんでしょう。
天井からぶら下がってる文明の利器は見なかったことにしておこう。
華岡青洲を頼って遠路はるばるやってきた患者が、どんな想いでこの門を見たのだろう。
建物の解説が書かれている看板が字が読めないくらいに朽ちていて、すんごい怖い雰囲気をかもし出している。
検査機器などない時代、患者の状態を注意深く観察することが重要でした。
病室の枕付近にはコンセントもあり、寝る時にスマホを充電できて便利!
大きな桶を二つ並べた浄化槽を埋設し、上澄み液のみを外へ流していて・・・
その桶も見ることができます。
病人を預かる施設なので、病原菌を抑えるためこういう工夫がされていたらしい。
で、視線を奥に向けると・・・
ドキッ!(;゜0゜)
誰かいてる!!
と思ったら、華岡青洲が乳がん手術をしているところを再現したマネキンだった。
結構ビビった(つД`)
気を取り直して土間の奥へ進むと・・・
ドキッ!(;゜0゜)
誰かいてる!!
炊事場のマネキンに驚かされるとは・・・orz
看護婦棟は2階にあり、靴を脱いで階段を上がって見学もできるのですが、またリアルなマネキンがいたら気味悪いのでやめた。
展示館で華岡青洲の資料をかなり深く読み込んでしまい、バスを降りた時には「1時間もいるか?」なんて言ってたのに、結局、きっちり1時間かけて見てしまったという。
自分では絶対チョイスしない行先だったので、行って良かった。
道の駅 青洲の里
和歌山県紀の川市西野山473
営業時間: フラワーヒルミュージアム9:00~17:00、春林軒10:00~17:00(11月~2月は16:00まで)(火曜と年末年始休館)
TEL: 0736-75-6008