代車でAMG E53 4MATIC+ セダンに乗る
S560の運転席シートからギシギシとエグい程の異音がしてますが(記事)、この処置のため車をディーラーに預けることになり、その代車が AMG E53 4MATIC+ セダン。
以前、同じE53のクーペを借りたことがあるので(記事)、実力のほどはすでに存じております。
大きなウイングが付いてる訳でもなく、派手なエアロが付いてる訳でもなく、見た目は普通のセダン、中身はゴリゴリのスポーツカー、まさに羊の皮を被った狼。
タイヤはADVAN sport、フロント245/35ZR20、リア275/30ZR20。
4本出しマフラーとディフューザー。
このマフラーの音が魅力的。
普通に走ってるだけでもシフトアップの度にマフラーから「ボフッ!」と音がするし、モードをSPORTS+にするとシフトダウンで「パン!パン!パン!」という疑似ミスファイアリングシステムのような爆音が響いて、すごく気持ちいい。
わざとパパパン!と鳴らすと、後ろの車が離れます。
フロントシートはAMGスポーツシート、アクティブランバーサポートと相まってホールド性抜群。
S560と比べると幅が狭く感じますが、むしろこれくらいホールド性のある方がいい。
前席シートヒーター&ベンチレーターと、セダンにはクーペにはなかった助手席の操作ボタンも。
運転席を私のシートポジションに合わせ、その真後ろに私が座るとやはり窮屈で、足を前席下に潜り込ませないと真っすぐ座れない。
やはりS560ロングのシート間隔に慣れてしまうと、たいていのセダンは狭く感じてしまう。
後席独立のクライメントコントロールはEクラスにはないけれど、AMGだと装備される。
AMGにしかない「AMGパフォーマンス」のページには、水温や油温、ブーストやパワー&トルクなど、スポーツ走行をするのに便利な情報が表示されて、これがかなり楽しい。
この車にはエクスクルーシブパッケージが装備されており、シートのページも設定項目が増えてます。
Sクラスのようなパノラミックスライディングルーフも付いてますが、電動サンシェードは別々には操作できず、フロントとリアが1つのスイッチで動く。
トランクは横幅が狭めで、ゴルフバッグは1つは載るけど2つ載せられるかどうか?
トランクリッドは一応電動開閉しますが、スプリング感が強い。
E53は、3L直6に電動スーパーチャージャー+ターボ+モーターアシストというパワフルすぎるエンジン。
435馬力(320kW)、520N・m(53.0kgf・m)を出し、アクセルを踏み込むとすぐにトルクがMAXまで立ち上がる。
完全バランスの直6はスムーズに吹け上がり、ハイパワーでも振動が少なくて気持ちいい。
ただ、あまりに速すぎて街乗りでは持て余し感を我慢するのが結構つらい。
これじゃ免許がいくつあっても・・・の世界。
あと、4駆だからなのか取り回しで小回りが全然利かない。
自走式の立体駐車場で、いつもの感覚でステアリングを切ると大回りして曲がれずに切り返さなくてはならず、ちょっと恥ずかしい思いも。
ステアリングをいっぱいまで切っても、あまりタイヤは切れません。
カタログを見ると、最小回転半径が6mもある。
S560は意外と小回りが利いて、ホイルベースが3.1mを超えてるのに最小回転半径は5.7mなので、件の立駐でも問題なし。
スペックは申し分ないし、ワインディングでも激ハヤなんですが、ポテンシャルを全て使い切れず、車に操られている感もある。
E53クーペを借りた時にはS560の次車候補としてもありだな、と思ったんですが、やっぱりロードスターのようなライトウエイトスポーツで、上まで回して使い切った方が楽しいかも。