これからの自動車は軽く作るのが目標

雑感

先日、某自動車メーカーの技術屋さんと話をする機会がありました。

今、自動車業界の方向性としては、軽量化、電動化、知能化が三本柱だそうです。

軽量化については言わずもがな、燃費や運動性能向上にダイレクトにつながる訳ですが、これまではモデルチェンジの度に構造強化や装備の充実などで重たくなる一方。

まるで、もっとパワーを付けたいと言って肉体改造をした清原みたいな。

筋肉ムキムキになったはいいけどこれが逆に仇となり、小回りは利かんはスタミナは続かんは、さらに膝に負担が掛かり選手生命すら危うくなる始末。

クルマも環境がクローズアップされて今まで以上に燃費が重視されるようになると、各社とも軽量化目標の数値を宣言するように。

例えば、トヨタは当初の目標、中型車で100kgの軽量化をカムリでそれを達成し、今後は200kg軽量化を目指すらしい。
日産、ホンダも10~15%の軽量化を宣言しています。

中型車でざっくり車重が1500kgとすると、150~200kg強の軽量化といったところなのは各社共通してるみたい。

では、どのように軽くするのかというと、まずはハイテン材なんかで強度を保ちつつ金属の厚みを薄くするのが手っ取り早い。
しかし、ハイテン材は値段が高いのはもちろん、変形抵抗が高いのでプレス成型もやりにくく、形状の制約がある。

そのため、本来ハイテン材が持ってる軽量化効果を発揮できてないんだとか。

そうなってくると注目されるのが炭素繊維。
しかし、これもまだまだ課題があって、値段が高いのと成型性に問題があるので生産性が上げられない。

例えば、日産GT-Rはボンネットにカーボン素材が使われてますが、GT-Rほどの高級車だから少々生産性が悪くったって構わない。

あ、生産性が悪いというと語弊があるか。
GT-Rも栃木工場のラインに流して組み立ててるので、約1000万円という”低価格”を実現できたとか。

しかし、一般庶民が買える値段のクルマだとそうはいかない訳で、この辺の技術開発のお手伝いを出来ないかと目論んでいる今日この頃であります。

雑感

Posted by 管理人