新幹線の編成記号
新幹線の車両型式を表わすのに、普通は「300系」とか「700系」と言いますよね。
でも、700系と言っても白地に青いラインの700系のぞみもあれば、ひかりレールスターの700系もあり、また、東海所有のものとJR西日本の所有のものといろいろ。
さらに東北・上越新幹線で使われている200系は、連結している車両数の違い、最高速度の違い、自動連結機能の有無でいろんな種類があります。
そこで、これらの種類を別ける為に「編成記号」が使われています。
「編成」とは、300系なら16両で1編成。
700系は、のぞみ用は16両で1編成、ひかりレールスターなら8両で1編成で、その編成の内容別、用途別に記号が付けられいて、新幹線の先頭車両の窓ガラスや乗務員室ドアなどに書かれてあり、最高速度、連結数、設備の違い、所属会社がわかります。
これは700系、C35編成の先頭車。
乗務員室ドア。
この「C35」という記号にも意味があります。
編成記号を一覧表にしてみました。
東海道・山陽新幹線 | ||||||
形式 | 編成記号 | 所属会社 | 連結数 | 最高速度 | 備考 | |
0系 | YK | JR東海 | 16両 | 220 | ビュッフェあり 1999年引退 |
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NH | JR西日本 | 16両 | 220 | 食堂車あり 1999年引退 |
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SK | 12両 | 220 | 2×2列シート 内装改造車 2000年引退 |
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R | 6両 | 220 | 一部内装改造車有 | |||
R61~67 | 6両 | 220 | 2×2列シート 内装改造車 |
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Q | 4両 | 220 | 4両編成 2001年引退 |
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100系 | X | JR東海 | 16両 | 220 | 2階建て2両連結 食堂車あり 1999年引退 |
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G | JR東海 JR西日本 |
16両 | 220 | 2階建て2両連結 カフェテリアあり |
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V | JR西日本 | 16両 | 230 | 2階建て4両連結 食堂車あり (営業休止) 2002年11月23日引退 |
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K | 6両 | 220 | ||||
P | 4両 | 220 | 最短編成 | |||
300系 | J | JR東海 | 16両 | 270 | JR東海所属 | |
F | JR西日本 | 16両 | 270 | JR西日本所属 | ||
500系 | W | JR西日本 | 16両 | 300 | 新幹線最速 | |
700系 | C | JR東海 | 16両 | 285 | ||
E | JR西日本 | 8両 | 285 | ひかりRail Star | ||
B | 16両 | 285 | 白地に青ラインの通常塗装 | |||
922系 | T2 T3 |
JR東海 JR西日本 |
7両 | 210 | ドクターイエロー JR東海T2は2001年引退 JR西日本はT3 |
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923系 | T4 | JR東海 | 7両 | 270 | 新型ドクターイエロー 700系がベース |
表中の太字は現在使われている編成、細字はもう引退してしまった編成。
この表により「C35」は、「JR東海所属の700系C編成、編成番号35、16両編成、最高速度285km/h」ということがわかります。
下の写真は他の編成です。同じように表にあてはめて見てみましょう。
JR東海300系 J36編成
JR東海700系 C5編成
JR西日本0系 R23編成
JR西日本500系 W8編成
ひかりレールスター E3編成
JR西日本922系ドクターイエロー T3編成
東北、上越、長野、山形、秋田新幹線でも同じように編成記号が付いてます。
東海道、山陽新幹線と同じ記号が使われているものがありますが、レールがつながっておらず同じ線路を走ることがないので構わないみたい。
東北・上越・長野・山形・秋田新幹線 | ||||||
形式 | 編成記号 | 所属会社 | 連結数 | 最高速度 | 備考 | |
200系 | H | JR東日本 | 16両 | 245 | 2階建て2両連結 カフェテリアあり |
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F | 12両 | 240 | ビュッフェあり | |||
F80 | 12両 | 240 | ビュッフェあり 長野新幹線対応 (急勾配走行可能) |
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F90~93 | 12両 | 275 | ビュッフェあり 275キロ運転対応 |
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K | 10両 | 240 | 自動連結器装備 リニューアル車あり |
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G | 8両 | 210 | 1999年引退 | |||
400系 | L1~12 | 7両 | 240 | 山形新幹線 自動連結器装備 新塗装 |
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E1系 | M | 12両 | 240 | 全車2階建て(MAX) | ||
E2系 | J | 8両 | 275 | 自動連結器装備 長野新幹線対応 |
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J51 | 8両 | 275 | 東北新幹線八戸延伸区間の試験用 窓は大窓 自動連結器装備 |
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N | 8両 | 260 | 長野新幹線専用 連結機能なし |
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E3系 | R | 6両 | 275 | 秋田新幹線こまち 自動連結器装備 |
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L51、52 | 7両 | 240 | 山形新幹線つばさ 自動連結器装備 |
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E4系 | P | 8両 | 240 | 全車2階建て(MAX) 自動連結器装備 |
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P51、52 | 8両 | 240 | 全車2階建て(MAX) 長野新幹線対応 自動連結器装備 |
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925系 | S1、2 | 7両 | 210 | ドクターイエロー |
表中の太字は現在使われている編成、細字はもう引退してしまった編成。
長野新幹線は急勾配を高速で走るため、高出力のモーターを装備しています。
下の写真を同じように表にあてはめて見てみましょう。
200系 K27編成(オリジナル車)
200系 K21編成(リニューアル車)
K編成には、デビュー当初のままのものとリニューアルされたものとがあります。
この写真の両方とも200系のK編成ですが、左に止まっているのはデビュー当初のオリジナルカラーのK編成、右側がリニューアルされたK編成。
ボディーカラーはもちろんのこと内装も大きく変わっており、また運転席の窓やその周辺が、よりなめらかになってます。
400系山形新幹線つばさ L3編成
E2系長野新幹線あさま専用 N11編成
E3系秋田新幹線こまち R4編成
E4系MAX P12編成
現在使われている編成記号は、内容別、用途別に別けられていますが、東海道新幹線が開業した当時は現在とは違い、車両の製造会社別に分類されていました。
東海道新幹線開業当時の編成記号 | ||
形式 | 編成記号 | 製造会社 |
0系 | H | 日立製作所 |
K | 汽車会社 | |
N | 日本車輌 | |
R | 川崎車輌 | |
S | 近畿車輌 | |
T | 東急車輌 |
開業当時は現在の16両編成ではなく、12両編成でした。
その後編成記号はひかり用がH、こだま用がKとなり、さらに16両化や食堂車の追加などでN編成、NN編成、NH編成など種類が増えます。
記念すべき東京発の開業一番列車は「ひかり1号」でしたが、これには「H2編成」が使われました。
ところが、この編成記号の意味を知らない記者が「H2」という文字を見て列車名と勘違いして、「ひかり1号なのに間違ってひかり2号としている」という記事を書いたそうです。
東北新幹線の開業当時の編成記号はEでした。
これは東の英語の頭文字が由来しているそうです。
現在とよく似た付け方ですね。
新幹線に乗る時に「今日乗るのは何編成かな?」と注目してみると、いつもと違った視点で見れるかも?