二重らせん構造のさざえ堂へ行く@福島・会津若松
岩手県盛岡市で泊まった翌朝、東北道を南へひた走り、磐越道を経て会津若松へ。
今まで福島県へは幾度となく出張してましたが、会津地方へ来たのは初めて。
今回の目的地は、会津若松市の北東にある白虎隊で有名な飯盛山。
訪問したのはお盆真っ只中の8月14日だったので、奥に見える階段を見て、盆地の酷暑の中階段を登っていくのは辛いなぁと思ったところ・・・
なんと、階段に沿って「飯盛山動く坂道」というスロープコンベアがあるじゃないか!
中腹で階段が少し右へ曲がっており、スロープコンベアも一旦降りて乗り継ぎ。
直射日光を浴びて階段を一段一段上がる人を横目に見ながら、2台目のスロープコンベアに乗ります。
その後、階段を少し下り向かったのはさざえ堂。
内部は、らせん状のスロープを右回りに上りながら頂上まで行くと左回りの下りスロープになり裏側へ出るという、引き返さない限り同じ道を歩くことのない一方通行の回廊になっています。
この木牌のてっぺんには、さざえ堂と同じような屋根が付いてるし。
さざえ堂の正式名称は「円通三匝堂」(えんつうさんそうどう)、重要文化財指定名称は「旧正宗寺三匝堂」といい、仏教の礼法に基づき右回りに3度回る間に観音様が安置されていて、通り抜けるだけで巡礼が済んでしまうという合理的な建物なんだとか。
これを読むだけでもかなり理解が進むのですが、買ってすぐにお堂に入りたいのでほとんど読まないだろうな。
入ってすぐのところに、さざえ堂を建立した「郁堂禅師」の像が鎮座。
滑り止めの木を踏むたびに「ミシミシ」と鳴る右回りのスロープを上がっていく。
壁の板もすき間だらけで年代を感じる。
一番上までやってきた。
あらゆるところにお札が貼ってありますが、多くは「奉拝」と書かれてるので、いたずらに貼ってるものではないようで。
頂上部には古墳時代の顕宗天皇と平安時代の仁明天皇の額がありますが、これの謂れはわかりません。
太鼓橋を渡ると左回りの下りスロープ。
上りと下りが層になって一方通行の通路になっている様子に、なんか立体駐車場を思い出す。
途中、お堂の中心部に柱が通っており、柱から梁が外側の柱に向けて渡してある構造が見える。
柱越しに上って行く人が見えますが、自分が上っている時には気付かなかった。
さざえ堂に入って出るまでの様子はこんな感じ。
外へ出て改めて見ると、こんな複雑な構造の建物が200年以上前に造られたとは本当にすごい。
さざえ堂から階段を下り、木々の中をきれいで豊富な水量の小川のほとりを歩くとちょっと涼しい。
飯盛山を動く歩道で上がって、さざえ堂に入って山を下るまで滞在時間は30分ほどでしたが、なかなか楽しめました。