同級生のチェロリサイタルへ行く
今日は、チェリストの同級生がリサイタルをするというので行ってみた。
子どもん時によく遊んだとかという思い出は全くないけれども、同窓会の時に校歌をチェロで演奏したのに感動。
彼は大阪フィルハーモニー交響楽団のチェロ奏者として活躍中なので、機会があればお金を払ってプロの演奏を聴いてみたいと思ってたんですが、なかなかクラシックはハードルが高い。
そう思ってたところ、今回のリサイタルのことを聞き、ドレスコードもそんなにキビしくないやろし大丈夫かな、と。
同級生が活躍する姿を見て刺激を受けて、明日からのエネルギーにしたいな、と思った次第。
こういう演奏会に足を運んだのは初めてで、いつ曲が終わったのかわからないくらいでしたが、なんだか心が洗われたような気分になり、やっぱり来てみてよかったよ。
ところで、演奏を聴いてる時にふと、
「楽器の演奏を対価を払って聞く」という行為を経済学で見るとどうなるんかな~
なんてことを考えてみた(笑)
マルクスの『資本論』によると、
商品には「価値」と「使用価値」という2つの尺度があり、需要と供給のバランスがとれている場合、商品の値段は「価値」通りに決まる。
と言われています。
資本論で言う「価値」は普段我々が使ってる「価値」とは違うのですが、ここで言う「価値」は、
「どれだけ多くの手間・労力をかけたか」
「人がそれを作るのにどれだけ苦労したか」
ということになります。
チェロ演者の彼は、間違いなく、今この舞台に立つまでに多くの時間と労力を掛けているはずなので、「価値」のある音楽ということになる。
「使用価値」は普段我々が使ってる「価値」のことで、
「それを使ったらメリットがある、満足する、有意義である」
ということです。
今聴いてる音楽は物理的な資源、つまりモノではないけれど、彼の演奏する音楽を聴いて私は満足してる訳で、「使用価値」もある。
その「価値」と「使用価値」に対して私が支払った対価を天秤に掛けると、明らかにお買い得で充分に元を取った、と言える。
理系人間の性か、演奏中でも色んなことを考えてしまう。
しょうもないことを考えんと、しっかり聴け!
とおっしゃるのはごもっともです、はい。