東京のカーシェアcarecoで WRX S4を借りてみた
東京出張での移動の足に、カーシェアのcarecoでスバルのWRX S4を借りました。
かつて世界ラリー選手権で活躍したインプレッサWRXの系統を受け継ぐホットなスポーツセダンがカーシェアで乗れるのはすごい。
フロントは、今どきのスバル車共通デザインのヘキサゴングリルとヘッドライトですが、バンパーのアンダーグリルはベンツのAMGラインっぽいな、と思ったり。
リアは4本出しマフラーもカッコいいのですが、テールランプが一瞬BRZのものをそのまんま流用したのかと思ったぐらいソックリなところに目が行ってしまう。カッコいいけど。
さすがにカーシェアでSTiではないのでデカいウイングはないけれど、4ドアセダンでリアワイパー付きなのはスバルっぽい。
全長4670mm、ホイールベース2675mmで扱いやすいDセグセダン。
国産セダンとしても貴重な存在。しかもフルタイム4駆だし。
タイヤはスポーツセダンらしく、ダンロップ SP SPORT MAXX 060+、245/40R18。
今回はグリップを試すことはできなかったけど、スポーツ性に振ったタイヤだけにロードノイズはちゃんと拾う。
まあ、私にとってはロードノイズもASMRなので構わないけど。
ホットスポーツセダンとは言うものの、車の乗り味全体がスポーツ全振りではなくしっかり日常使いの実用性に軸足があり、シートもホールド感はそこそこにゆったり座れる。
その分、STiはスポーツ性重視になりホールド性の高いスポーツシートだったり、足回りも硬いセッティングになってるみたい。
リアは普通のセダンらしいシートで、ルーフ形状の影響からか天井が低く座高が高めな私は天井に頭が触れてしまう。
前後間隔も一般的なDセグレベルなので・・・
股下85cmのズボンをはく私が運転席のポジションを合わせ、その後ろに私が座ると、完全にヒザで前席を押してしまう。
最近はDセグセダンでも後席の装備が充実してきてますが、このWRX S4もリアのエアコンルーバーとシートヒーター、USB×2を装備。
トランクは若干奥行きが浅い印象がありますが、内部の形状がいいのでゴルフバッグは積めそう。
物理ボタンはかなり少ないものの、オーディオスイッチ&ボリューム、TUNE、エアコンの温度調整と前後の曇り止めの物理ボタンは残されており、全てをタッチパネルにしないで最低限の実用性は残しているところに好感が持てる。
画面が大きいとナビが見やすいのは当然として、画面上部のアクセル開度とか勾配が表示されてるのは面白い。
メーターはフル液晶で、画面いっぱいに地図も表示できるという。
インフォメーションを切り替えると、ターボ車らしくブースト計も。
1kgちょっとまで過給してるのは確認できましたが、それ以上はスピードを出せる場所がなく断念。
イグニッションOFFの状態で車に乗りこむと、「ドライバーモニタリングシステム」という顔認証がはじまる。
イグニッションをONにすると現れるデモ画面。
そして、イグニッションをOFFにした時に後席に人が座ってたり重ための荷物を置いてると、後席を確認するようメッセージが出る。
エンジンは、スバルお得意の2.4Lボクサー直噴ターボですが、275馬力(5600rpm)/375N・m(2000rpm~)のスペックで街乗りしやすい。
補機類がボクサーエンジンならではの特徴的な配置ですが、地味にオイルエレメントが交換しやすい位置にあるのがステキ。
走り出してみると、ふた昔前のレガシィ全盛の無骨なスバル車に比べるととても滑らか。
足回りはしなやかで街中で跳ねることもないのに、しっかり踏ん張ってハンドルを切った分だけちゃんと曲がりコーナーを抜けられる。
GRヤリスの1.5LのCVT車よりもしなやかですが、ある程度ロールをさせつつオン・ザ・レールで曲がれるのが気持ちいい。
初代インプレッサWRXのドッカンターボも気持ちよかったんですが、今どきのターボエンジンは下からじんわりトルクが沸き上がってくる。
2.4Lなところも、自然なトルク感につながってるんだろう。
新しいアイサイトの全車速追従は違和感なく作動してくれセット速度まで激しい加速をする現象もなくなってますが、ステアリングアシストはまっすぐ走る分にはいいけど、カーブでの追従性はもう少し精度が高まってほしい。
実用性もあり走りも楽しそうですが、いかんせん日本仕様ではSTiでもMT車はなくすべてCVTなので、個人的には買おうとは思わないところ。