収入のリスクの分散も考えておく
参院選の大きな争点になろう年金問題。
このところ連日ニュースでも取り上げられています。
定年まで会社を勤めあげ、さてこれから年金生活と思いきや、いきなり「あなたは年金をもらえる資格がありません」と言われ途方に暮れる・・・ということが起きています。
諸悪の根源として社保庁が叩かれていますが、結局そこには役人や政治家も群がっていたわけで、そこで行なわれていたことを誰も不条理なことと認識できていなかったのです。
バブルの頃、借金したお金を元手に土地を転がし、あたかも金持ちになったと錯覚した企業や経営者がいましたが、バブル崩壊後相次いで破綻し、結局多額の負債だけが残りました。
社保庁でも同じようなことが起きていたのではないでしょうか?
人のお金を預かっているという意識が微塵もなく、どこからかお金が沸いてくるとでも思っていたのでしょう。無駄に豪華な箱物を日本各地に建てて、朝から夕方まで事務所に座っていれば給料がもらえ、夏と冬には賞与までもらい、辞めるときには多額の退職金。
そりゃ、仕事しなくなるのも無理ありません。
かの徳光和夫の奥さんが年金受給の申請をしたところ、なんと夫はすでに死んだことになっていたそうです。
徳光氏は職業柄ニュースになりましたが、もしかするとあなたも死んでいるかもしれませんよ。
相互扶助で成り立つ年金。
こんなことをしてるから、若い世代は年金システムを維持しようという気にならないのも当然です。
今回の騒動でも、年金をもらえるまでまだだいぶ先なので半ば他人事のように感じている方も多いかもしれません。
また、実際に自分が60歳になったときに、果たして年金そのものがあるかどうかもわからないので当てにしていない、という方もあるのではないでしょうか。
そうなのです。
将来、『年金』というシステム自体がなくなっていることも有り得るのです。
じゃあ、もし本当に年金がなくなってしまったらどうしますか?
今回の出来事で、今から対策すべきではないかと思うようになりました。
来るべき将来、年金だけに頼って生活するのは、リスクが大きいのではないでしょうか。
家計のリスク分散というと、どうしても支出や保険に目が向けられます。
これはこれで大切なことなんですが、収入のリスク分散はあまり考えられていないのではないでしょうか。
今、勤め人でいても、定年になれば辞めなくてはなりません。
定年後に仕事が続けられるかどうかもわかりません。
病気で働けなくなっているかもしれません。
年金も、なんとか制度は維持できたとしても、もう既に『制度を維持する』という名分で支給の引き下げ・掛け金の引き上げが行なわれている以上、今後さらなる引き締めがなされるかもしれません。
年金だけに頼らない、さらに言えば一つの収入源だけに頼らない生活のひとつの糧として、投資もいいのかな、と思っています。