4年ぶりの地下鉄教室に参加した

日常雑事

これは去る10月の話なんですが、小学校区の地域子ども教室で地下鉄教室があり、次男坊を連れて参加してきた。

この地下鉄教室は3回目ですが、今回はなんと4年ぶりの開催。

前回の地下鉄教室のことは未だ鮮明に覚えてるのでそんな年月が経ってるとは微塵も思ってなかったけど、前回一緒に参加した長男がすでに中三になってることを考えると、やっぱりそうなのか。

鉄道に興味のない長男はさすがに行かないと言うので、同じく鉄道に興味のない次男坊を無理やり連れて行った次第。

私が鉄道好きなことは小学校の校長センセも知ってるので、直々にお誘いももらってたし。

講師は前回と同様、大阪市交通局の方に来ていただく。

私のことも覚えてたみたい。

まずは、リニアモーターの実験。

普通のモーターは軸があって、トルクを発生させて回転運動をするのに対し、リニアモーターは軸がなく直線運動をする”リニア” なモーター。

リニアモーターと聞くと、つい磁石の力で浮いて高速で走るものを想像しがちですが、浮くか浮かないかは関係ありません。

アルミで出来た1円玉を立て、倒れないように両側に割り箸を置いてレールにします。

この1円玉に触れないよう磁石を素早く動かすと、あら不思議?!
1円玉が動くじゃないですか!

この原理を使った手作りの円盤を見せていただく。

磁石が付いた円筒があり、これをクルクル回すとアルミ製の大きな円盤が回りだすというもの。
円筒と円盤は数ミリのすき間があり接触していないのにも関わらず、円筒が回転するとつられて円盤が回る。

この現象を日本で始めて地下鉄に応用したのが、地下鉄鶴見緑地線。

線路の真ん中にアルミ板が敷かれているのはリニアモーターの証。

次の話は、車内乗車位置表示プレートの話。

大阪の地下鉄に乗ると、ドアに現在位置を示すプレートが貼られています。

このプレートは、目の不自由な方のために 「今、何両編成の何号車のどのドアにいるのか」という情報が簡単にわかるようにしたもので、このプレートが考案された過程をご苦労された様子も交え教えていただいた。

実はこのプレートが考案される前から、車両位置やドア番号の表示はあった。

この表示とは、例えば4号車の3番ドアなら『4-3』と書かれている。

しかしこれを見ても、自分がどこにいるのかわからない。

乗った電車が何両編成の前から何番目の車両で、その車両にドアがいくつあって、車両のどの位置にいるのかが特定できないのです。

目の不自由な方は、予めどの車両のどのあたりに階段がある、というように駅の構造を覚えています。

しかし、『4号車の3番ドア』や『4-3』とだけ書かれてあっても、その電車が4両編成なら一番端の車両ですが8両編成なら真ん中あたりだし、3扉車なら端っこのドアですが4扉車なら端じゃないし、そもそも1号車が先頭なのか最後尾なのかすらわからない。

そこでまず考え出されたのが、号車とドア番号を点字で表示し、さらに何両編成の何番目で、いくつある扉の前から何番目なのかをわかるようにした。

これがその現物。

横に並んだ丸凸が編成両数で、現在位置(車両)に上下に丸凸が並ぶ。
下の立て凸が車両のドア数で、横凸が車両のドア位置。

これを健常者にも理解できるようにしたものがこれ。

プレートの色は、「目にいい」という何かよくわからない理由で緑にしたそうですが、ここで次なる問題が。

全盲の人だけでなく、弱視の人も同じ悩みがあったらしい。

ただ、プレートの色が緑だと見えにくいそうで、ならばどの色が一番見やすいのかを確かめるため、いろんな色のプレートが作られた。

これを盲学校や視覚障害者団体の方に見てもらい検証した結果、今のスタイルになったそうです。

当初、大阪市交通局はこのプレートを平成16年度になってから取り付ける予定でしたがが、なんとこのプレートのことを聞きつけた横浜市が、平成16年2月、すなわち平成15年度末に設置することにしたらしい。

そこで大阪市は、せっかく自分たちで考案したプレートなのに日本初になれないのはもったいない、ということで、急遽平成15年の12月に取り付けた。

これがその案内。

日付が大事!

この車両位置の表示方法は言葉を使っていないので、世界共通で利用できるとか。

今回の地下鉄教室は子どもたちには少々退屈だったかもしれませんが、大人は非常に興味深い内容でした。

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Posted by 管理人