間違いFAXが迷い込む
携帯電話はもちろん、家庭の固定電話にも電話帳が装備されるようになり、メモリーを呼び出して電話を掛けることが多くなりました。
このため、間違い電話をすることはかなり減りましたが、メモリーに入っていない相手へ電話をするような時、以前より間違えてしまうことが多くなったように思います。
間違い電話を受けた経験は誰でもあると思いますが、間違いFAXはどうでしょう。
間違い電話ほど頻度は高くないけど、間違いFAXもたまにあります。
間違いFAXのタチの悪いところは、FAXは正常に送信できなかった場合、自動でリトライするところ。
ここで、間違えられた相手が電話だったら、数分おきにFAXの鳴き声を聞かされてしまう。
FAXだったら、受信メモリー機能がなければ問答無用で紙に印刷されてしまいます。
受信FAXがメモリーされる場合にはリソースの消化のみで済みますが、いずれにせよFAXは正常に送信されているため、送信した側は間違った相手に送ったことに気付かない。
我が家にも、そんな間違いFAXが届きます。
一番多いのが、パン屋さんからの器具の注文。
おそらく電話番号がFAXのメモリーに登録されているらしく、ちょくちょく注文をいただきます。
しかも即納の注文がばかり。
あいにく我が家では、厨房器具は取り扱っておりません。
さらにパン屋にとって不幸なことは、送信した相手が「間違ってますよ~」と知らせてくれるようなお人よしではなかったために、このFAXは永久に放置されます。
正しい相手に送られてないので、当然、注文したものは納品されませんが、こんなことが何回かあれば確認もするだろう。
その確認すらしないパン屋側にも責任があります。
すごかったのが、防衛庁がらみのFAX。
某一部上場会社へ宛てたFAXで、その内容が「○月○日、△△県□□演習場で、新型ミサイルの実射試験を行ないます」といった内容。
しかも、実験の概要や新型ミサイルの仕様まで書かれています。
果たしてこれを「間違いです」と送信元へ知らせてもいいんでしょうか?
「おまえは重要機密を知ってしまった。生かしてはおけん!」なんて、新型ミサイルの的にされても困るので、これも放置することにしました。
というか、こんなことFAXでやりとりしてるのが大問題でしょう。
もし私が、日本海の向こうの某国の関係者だとしたら・・・
昨日、家に帰ると、某税理士協会からFAXが届いてました。
内容は、「9月13日、当会員の○○氏が逝去されました。告別式は・・・。会員連絡網で回覧のこと」と書いてあります。
いきなり見ず知らずの人の葬式の案内をいただいても困る・・・
もちろん私は税理士ではないし、税理士の知り合いもいません。
このFAX、どうしようかと考えました。
連絡網の途中で我が家へ迷い込んだらしく、もし連絡網の最初の方で迷い込んだとすると、葬儀の案内を回したのに参列者がほとんどなかった、なんてことになると氏は浮かばれないだろうし、それを恨まれて枕もとに出てこられるのも難儀だし、緊急に知らせた方がいい内容のものだったので、「間違ってませんか?」と書き入れて、電話に記録されていた送信元の番号へ送っておきました。
後になって、この送信元の番号をググってみると、Tという税理士事務所のFAX番号でした。
通常、FAXには送信日時のヘッダーが付きますが、このヘッダーをよく見てみると、はじめに税理士協会からT税理士へFAXが送信され、次に、このT税理士から我が家へFAXされている・・・
ということは、連絡網の2件目へ回らずして途絶えてしまったことに!
さて、次はどんなFAXが来るだろう?
パン屋の注文かな・・・