日本で唯一の揚げ浜式塩田 『奥能登塩田村 揚浜館』@石川・珠洲

 おでかけ@北陸石川_20220505,石川県

能登の特産品のひとつ、日本海の海水から作る天然塩。

珠洲市には天然塩を作るための塩田がいくつかありますが、能登地方では「揚げ浜式」という製法で塩を作っているそうで、その伝統を伝えるために造られた塩の総合資料館が、道の駅すず塩田村に併設されている『奥能登塩田村 揚浜館』

道の駅の売店から進んだ先で、入館料100円を払って塩の資料館へ。

入館券と一緒にお守りがわりの清め塩ももらえますが、帰ったら使ってくださいとのこと。

揚浜館では、実際に日本海の海水で塩を作る作業が見学できる塩田があります。


目の前に広がる日本海から海水を汲んできて・・・

塩田にまいて日光で乾燥させると、砂の表面に塩分が残る。

塩田の表面の砂を集めて海水で砂を洗うと、塩分濃度の高い水が取れます。

伝統的な製法では、海水を汲んでくる時に両天秤の木桶を使うそうですが・・・

塩田に蛇口とホースがあるので、今はポンプでくみ上げてるのか?

ちょうど木枠の中に貯めた砂に、ホースから海水を注いでるような作業をしてた。

塩田の隣に「釜屋」と呼ばれる藁葺の小屋があり・・・

ここで塩分濃度を高めた海水を煮詰めて塩を作ります。

小屋の中の大きな樽で海水をろ過して釜で煮詰める。

直径2m、深さ30cmの釜。

煮詰める時には薪で焚くので、小屋の中は煙の臭いと煤で真っ黒。

焚き上がった塩を一旦保管しているところ。

ここからさらに塩と苦汁(にがり)に分け、天然塩が作られる。

詳しい塩の製法は、公式サイトで紹介されております

塩の資料館には外国の岩塩も展示されており、中にはたて×よこがそれぞれ1mぐらいある塩の塊があったり。

ドイツの岩塩も大きいんですが、見た目ほぼ地層やな。

メキシコ産の岩塩は少し小ぶりでしたが、一番表面がきれいだった。

こうして作られた塩は、道の駅の売店で販売されている。

せっかくなので、おみやげに天然塩を買って帰ることに。

4種類の塩が入った四季塩彩々塩(各1,200円也税込)、この塩田で作ったプレーンな天然塩 奥能登塩田 浜士の塩(400円也)。

四季塩には藻塩、焼塩、華塩、摺塩の4種類の天然塩、彩々塩にはレモン塩、しそ塩、いしる塩、宇治茶塩の味付きの塩が4種類入ってる。

原材料が「海水」とは、なんかカッコいい。

四季塩はおみやげであげちゃったので、彩々塩に入ってる4種類を試してみることに。

はじめは天ぷらに付けて食べてみたところ、天ぷらの味が強すぎて塩の味がよくわからないという誤算。

そこで、そばにふりかけて食べてみたら、味の違いがよくわかる!

レモン塩はレモンの味と香りが効いていて、しそ塩はほぼゆかり、いしる塩は魚のダシ感が効いていて、宇治茶塩はお茶の香りが口に広がる。

単に塩味(えんみ)を付けるだけでなく塩の味も堪能しようとしたら、何と合わせるかが難しい。

プレーンな天然塩の浜士の塩はすごく角が丸いというか柔らかいというか、優しい味わいの塩でした。

 

奥能登塩田村 揚浜館
石川県珠洲市清水町1-58-1
道の駅すず塩田村

 おでかけ@北陸石川_20220505,石川県

Posted by Hepporon