電車はなぜ脱線しないんでしょう?
突然ですが、電車はなぜ脱線せずにカーブを曲がれるのでしょうか?
今日、小学校で「地下鉄教室」があり、息子と一緒に行ってきました。
講師は、大阪市交通局の現役の技術の方。
はじめに、大阪の地下鉄が昭和8年に開業した頃の話。
今ではあたりまえになっている、車内の「次駅案内表示装置」や、車両の連結部に転落防止のための「安全畳垣」などが、この当時すでに設置されていたそうです。
子どもにとっては少々たいくつ(大人は興味津々)な話の次に、なぜ電車は脱線しないのかの実験。
まず渡されたのが、両端を削った鉛筆と4本の割りばし。
割りばし2本を重ね、そこに残りの2本をレールのように並べ傾斜をつけます。
並べた割りばしをレールに、鉛筆を車輪に見立てて、割りばしの上に鉛筆を置きます(鉛筆はあえて少し斜めに置く)。
その鉛筆を転がすと・・・
鉛筆は、割りばしから落ちそうになりますが、落ちそうになるとクルっと向きが変わり、蛇行しながら転がり続けます。
落ちそうになるとまた向きがかわり、割りばしの上をフラフラと転がっていきます。
結局、鉛筆は最後まで割りばしから脱線することなく、下まで転がります。
これが、電車がレールの上を走る原理。
鉛筆を削ると、削った面が円錐状になります。
両端が同じ円錐状だと、車輪がどちらかに振られると左右に円周の差が生じ、向きが勝手に変わります。
これと同じように、電車の車輪にもレールとの接地面に傾斜が付けられています。
次に割りばしを組み合わせてカーブを作り、同じように鉛筆を転がしてみました。
これを踏まえたうえで、もう少しきちんとした模型を使って、電車がカーブを曲がるしくみについて教えていただきます。
急カーブで、片側のレールの内側にもう1本レールが敷いてあるのを見かけますが、この補助レールによって脱線するのを防いでいます。
さらに鉄橋には、両側のレールの内側にさらに2本の補助レールがありますが、これも脱線を防ぐためにあるそうです。
大人も子どもも、「へぇ~」と関心しまくりの、非常におもしろい教室でした。