500系こだまに乗る

 乗り物@新幹線,出張@国内

今日は岡山へ行きます。

新大阪から乗るのは、こだま653号岡山行き。

そこには8両編成に縮められた500系が止まってました。

それは紛れもなく、岡山行きのこだま。

はい、これが500系こだまです。

新大阪駅の20番線といえば、山陽方面へのひかりレールスターやこだまが折り返すホームで、第一線ののぞみはまず使いません。
そんなホームに短くされた500系が止まっていてるのは、なんだか寂しいなぁ。

500系のぞみはW編成でしたが、こだま化されてV編成に。
これはV5編成。

500系の新発明、翼型パンタグラフは撤去され、シングルアームのパンタグラフに取替えられています。

かつての16号車は・・・

8号車に。

ドア横にある車内案内には「500系8両編成」と書かれてます。

指定席の6号車は、元グリーン車。
座席もそのまま転用されていますが、普通車化されています。

これはグリーン車時代の座席。

背もたれの枕、オーディオと読書灯スイッチ、フットレストが撤去され普通車に。


モケットは、ややくたびれ感がありました。

8両化にあたり全席禁煙になり、喫煙ルームが設置されています。

4号車と8号車には公衆電話が。

4号車ではテレカの自販機がありますが、このテレカのデザインは500系のぞみ。

記念に、500系こだまで売っている500系のぞみのテレカを買いました。

もうすぐ「300km/h新幹線」ではなくなってしまう・・・

新大阪で出発までの間、車内アナウンスでは「岡山へは隣のホームののぞみ、後から出発するひかりレールスターの方が先に着きます」としきりに案内されてました。
500系=早く着く、と思って乗っちゃうお客さんも居てるんでしょうかね?

さて、時間になり新大阪を出発します。
やはり加速は0系や100系なんかとは違います。

しかし運行ダイヤは0系時代のままなので、速度も0系レベル。
景色が後ろへ流れていく速さが明らかに遅い。

特にトンネルに入るときに窓の外が暗くなりますが、”パッ”と一瞬で暗くなっていたのがじんわ~り暗くなるような感じ。
まるで電球とLEDぐらい、明暗のキレが違います。

手を抜いて走っているはずの500系ですが、音や揺れは少なくはありません。
特に突き上げ感のある揺れが多い。

使い勝手を犠牲にしてまで、300km/hで走るために造られた500系。
15mのロングノーズ、2万5千馬力のパワー、航空機のような丸い胴体、翼型のパンタグラフとボルテックスジェネレーター、高いコスト、これも全て意味のあることでした。

その後時代は進み、いまやN700系で300km/hが実現されてしまうと、500系の持っているもの全てが無駄に。
かつて世界最速を誇った500系は、今では第2の人生を全うするのみ。

ちなみに新幹線で世界最速の称号を持ったのは、新幹線開業時の0系と、フランスTGVとともに300km/h営業運転を果たした500系だけ。
0系は引退してしまい、その穴を埋めるのが500系。
やっぱり寂しい・・・

新大阪を出発して、およそ1時間30分。
かつての約2倍の時間を掛け、岡山に到着。

その岡山駅にあった広告。

そこに写っている500系はW3編成。

今はもうありません・・・

岡山で隣のホームから見ようとしたら、ちょうどそこにやってきたのはN700系。

N700系は500系の真反対、車体はかな~り四角い。

新旧300km/hランナーのすれ違い。

性能重視でコスト度外視、使い勝手も悪いベテランが、使い勝手やコストパフォーマンスに優れた新人にその座を奪われるとは、人間の世界でもよくある話で、なんだか感慨深いですね。

 乗り物@新幹線,出張@国内

Posted by 管理人