市販のアルコールジェルのエタノール濃度を測ってみたところ・・・!!
アルコール消毒液が不足している昨今ですが、最近はちらほらとお店で買えるようにもなりました。
が!
ここで注意しなければならないのは、店に並んでいるのは必ずしも「消毒液」とは限らないということ。
消毒作用がある効能を謳うには少なくとも医薬部外品でなければなりませんが、よく見かける『アルコール入りハンドジェル』で医薬部外品の表示がないものは「消毒」や「殺菌」という効果を表示することができません。
アルコール(エタノール)が消毒作用を発揮するのは濃度が重要で、エタノール濃度が40%以上であれば効果があり、日本薬局方では殺菌・消毒に使用されるエタノールの殺菌効果の至適濃度範囲は76.9~81.4 v/v%(70wt%)とされています。
出典:https://www.kao.co.jp/pro/hospital/pdf/08/08_05.pdf
そこで、最近イオンで買ったアルコール入りハンドジェルのエタノール含有量を測定してみることに。
エタノール含有量の測定には、ガスクロマトグラフィー(通称:ガスクロ)という分析機器を使います。
医薬部外品ではないので、ラベルのどこにも「殺菌」とか「消毒」という言葉は書かれておらず、アルコールは清涼剤・溶剤としてと注釈が入っています。
あくまでアルコールは清涼剤・溶剤として入れており、エタノールの含有量も一切記述がないので、これは正当な表記です。
このエタノール含有量を測定した結果、47.5w/v%でした。
容量%で約55%なので、消毒効果としてはまあまあ無難なところでしょう。
次に測ったのは、ラベルにエタノール62%を書かれていたハンドジェル。
事情により商品名は伏せます(理由はあとでわかります)。
医薬部外品ではないので「殺菌」「消毒」の文字はありませんが、きっちり「エタノール62%」と書かれています。
ご丁寧に『火気厳禁』の表示も。
このエタノール含有量は測定するまでもなく62%・・・
ではなく!
なんと49.5v/w%だった。
容量%でも57~58%なので、ちょっと誤差にしては多くない?
まさか「エタノール62%」というのは名前であって、エタノールが62%含まれているとはどこにも書いてないじゃないか!という理屈なんでしょうか?
安定の韓国製だし。
自分で測ったためエビデンスがないので一応商品名は伏せますが、公的機関に分析出してやろうかな。