世界文化遺産の軍艦島へ行く ~その1~ ツアー会社選びから軍艦島が見えるまで
長崎へ行ったら訪問したいと思っていた場所、世界文化遺産の「端島」。通称「軍艦島」。
きっかけは文化遺産に登録されるよりずいぶん前、まだ一般的には名前とそういう島があるという存在ぐらいしか知られてなかった頃に、偶然たどり着いた廃墟の写真を公開してるサイトのコンテンツのひとつとして軍艦島の写真を見たんですが、コンクリート建造物の経年劣化の様子にすごく衝撃を受けました。
その後、一般人でも上陸できるようになり、いつか行ってみたいと思ってからかなり年月が経ってしまいましたが、ようやくその機会ができた次第。
一般人が軍艦島に上陸するには、5社ほどある軍艦島上陸ツアーに参加しなければなりません。
5社それぞれ一長一短がありますが、私が一番優先したのは船の快適性。
長崎港を出港して軍艦島まで片道約40分ほどあるので、安いけど船が小さく揺れやすいとか、全席自由席で先着順でいい席が取られるというのはできるだけ避けたく、少々お金を払ってもいいから並ばず快適に行きたい。
そんな私にピッタリだったのが、軍艦島コンシェルジュのツアー。
他のツアー料金が3,000円~4,000円台なところ、軍艦島コンシェルジュは少々お高めで、船の1F自由席のスタンダードで5,000円。
その上に2つの上位プランがあり、2F船内の窓際指定席に座れて乗船、下船、上陸、さらに2Fデッキ席への移動が最優先される最上級のスーパープレミアムが10,000円、2F船内中央指定席でスーパープレミアムの次に優先されるプレミアムが8,000円。
経験上、ツアーは料金によって明確なヒエラルキーが存在し、予算が許す限りケチらない方が得なので、料金は高いけど他のツアー客へ余計なストレスを感じずに済みそうなスーパープレミアムで申し込んだ。
公式サイトからネット予約ができ、他のツアー会社では現金のみのところもある中、クレジットでネット決済ができるし、ツアー参加者は全員提出しなければならない誓約書がネットで完了するところもGOOD!
ツアー参加者は、入館料1,000円の軍艦島ミュージアムへの入場もできる。
午前便のツアーでは、9:00~10:05の間に軍艦島ミュージアムで受付をする必要があります。
軍艦島ミュージアムは、泊まってたホテルから道を渡ったところにあり超便利。
事前にダウンロードしておいたQRコードを受付機にかざすと乗船チケットが印刷され、名札ケースに入れてツアー中は見えるように付けておく必要があります。
クラスごとに色分けされたこの名札を見れば、一目でどのクラスの参加者なのかがわかってしまい、ツアー中のヒエラルキーが始まります。
受付開始直後は混むだろうから9:10頃に受付し、出発まで軍艦島ミュージアムを見学。
実際に行くまでにある程度の予備知識が入れられるので、より上陸後に楽しめるかも。
VRでの島内探索や、元島民のインタビュー動画など、適度に時間をつぶせます。
集合時間になりツアーの注意事項などの説明を受け、みんな揃って桟橋へ行くと、今回お世話になるクルーズ船「ジュピター」が見えてくる。
思ってたよりも大きくてカッコいい。
ジュピターの後ろを別会社のツアー船が通って行ったんですが、やっぱり軍艦島コンシェルジュにして良かったと思った。
軍艦島には総トン数100トンまでの船しか接岸できないそうですが、このジュピターは99トンで、接岸できる船の中では最大なんだとか。
乗船すると、すでにスタンダートプランの皆さんは1F客室に着席してました。
2F船室は座席が2-3-2列になっており、両側窓際2列席がスーパープレミアムの指定席、中央の3列席がプレミアムの指定席。
2F船室の後部デッキは自由席ですが、出港してすぐにスーパープレミアムのお客さんからデッキへ移動OKに。
この日は小春日和で20℃以上あり、ずっとデッキ席でも快適だった。
出港すると見えてきたのが、就役前の海上自衛隊の護衛艦「みくま」。
船全体がレーダーで探知されにくい形状。
軍艦島は海底から石炭を採掘してたことにちなんで、石炭っぽい黒いラスク。
味は普通においしい。
沖合に出て見えてくるのが高島。
高島も軍艦島と同じく炭鉱で栄えた島ですが、高島には今でも人が住んでいる。
ついに来ました軍艦島。
遠くからでも島全体が軍艦のように見えるシルエット。
ここからまっすぐ上陸はせず、一旦西側へ周遊します。
(その2へつづく)