岩手名物のわんこそばを初体験『やぶ屋総本店』@岩手・花巻
秋田県にかほ市で1泊のあと、お昼に岩手名物のわんこそばが食べたくなり、岩手県花巻市にある『やぶ屋総本店』へ。
かの宮沢賢治も通ったという由緒ある老舗のそば屋。
わんこそばの有名店だけに混んでたら嫌だなぁと思い、開店直後の午前11時に行ったところ、一番乗りでした。
店に入るとレジにいたご主人っぽい風格の方(ある雑誌に「営業部長」という肩書きで顔写真が載っていた)に、「準備するのでレジ前の椅子に座って待っててください」と言われ、名物わんこそばと書かれたプレートを渡される。
さらに、
観光客の方は、わんこそばは早く食べないといけないと思いがちなんですが、それは大会の時だけで、ここではご自分のペースでゆっくり、好きなだけ食べてください。
と、気さくにわんこそばの仕組みを説明していただく。
一応記しておくと、わんこそばは、お椀に入れられた一口大のそばを食べる度に横にいる給仕の女性がすかさずお椀にそばを入れ続け、お椀のふたを閉めない限り食べ終われない仕組み。
関西人の私は、わんこそばを初めて知ったのは子どもの時に見たドリフのコントだったので、本当に給仕の女性とのふたを閉めさせない攻防があったらオモロいな、とちょっと楽しみにしてました。
5分ほど待って準備ができたので、一番奥の座敷に案内される。
嫁さんと二人でしたが、テーブルに向かい合わせではなく、L字状に配置。
なるほど、これがそばをお椀に入れやすいポジションなんですね。
ここから、給仕の女性がテーブルサイドに付く。
まず一番上の「わんこそば」と書かれた紙は後で使うので汚れないようにテーブルの下へ入れ、全体を覆っている前掛けを付けるように言われる。
テーブルを覆っていた前掛けを付けると、下には薬味が置かれていた。
通常の海苔、かつおぶし、ねぎ、もみじおろしの他に、山菜、山芋、大根おろし&きのこ、きゅうりの青柴漬け、いかの塩辛も薬味として一人前用に並んでいて、さらに甘エビの刺身も。
早速、お椀に1杯目のそばが入れられ、わんこそばスタート!
最初に想像と違ったのは、わんこそばはてっきり冷たいそばかと思ったら、ダシをくぐらせた温かいそばだった。
1杯の量はホントにひと口分。
このお店では10杯でかけそば1杯分の量らしい。
食べ進めるうちにだんだん味に慣れてしまうので、飽きないように適宜薬味を入れて食べるんですが、いかの塩辛がそばに絶妙に合うことを初めて知った。
そばの量がひと口サイズなので、薬味もほんのひとつまみでOK。
このバリエーション豊富な薬味のおかげで、飽きずに食べ続けられます。
今回のわんこそばチャレンジの結果は、このとおり!
71杯食べました!
最初にテーブルの下に入れたわんこそば大食い証明書に記録され、関脇に認定。
嫁さんは29杯だったので、二人でちょうど100杯でした。
ここで、ちょっとおかしな点に気づかれた方はいるでしょうか?!
わんこそばのルールは、お椀のふたを閉めるまで食べ続けなければなりません。
ふた、閉めてません!
店に入ってはじめに「早く食べる必要はありません。ゆっくり好きなだけ食べてください」と説明を受けたのに、いざ食べ始めると給仕の女性から「休憩はありません」「お椀を置かないで」とか「まだ食べます?」「あとどれだけ食べます?」「まだ食べるならもっと早く食べて」と言われ、挙げ句の果てには、
ふた閉めてないのに強制終了
されてしまったという。
強制終了されるの初めて知ったわ!
おばはん早よ帰りたいんか!(--〆)
入店待ちのお客さんが待ってるならまだしも、誰も待ってないし。
という訳で、あまり食べ過ぎるとプレッシャーを与えられ、ちょっとでもスキを見せると強制終了されてしまう可能性があるので、お気を付けくださいませ。
こういうのを、わんこそばハラスメント(略してワンハラ) と言うらしい(ウソ)。
強制終了で記録は71杯となってしまいましたが、もうちょっといけたな。
十分お腹いっぱいにはなったけど。
ま、ふたを閉めてないのに強制終了となったのは、店がギブアップしてバトルに勝った!と思うようにしよう。
大食い証明書の中には、わんこそばの七つの心得と由来が書かれてます。
心得の八つ目に 『スキを見せたら強制終了』って書いとけ!
初わんこそばを体験してみて、楽しかったしおいしかったんですが、想定外の終わり方に少々不完全燃焼だった。
もし行かれる際は、強制終了もあり得るということも含んでおいた方がよろしいかと。
ちなみに「わんこそば」といっても、犬のそばではないので念のため。
やぶ屋総本店
岩手県花巻市吹張町7-17
営業時間: 11:00~15:00(Lo.14:30)、17:00~19:30(Lo.19:00)